ありがとさん日記

私の電脳海馬

夢野久作「何んでも無い」

みなさん読んだことありますか?

夢野久作といえばドグラマグラですよね。私はまだ手をつけたことがなく、手始めに「少女地獄」に収録の「何んでも無い」を読みました。

古い文体で読むのに苦戦。どっかの文庫で無料公開されていました。

めちゃくちゃ私好みな作品。物語は、完璧で麗しい魅力溢れる看護婦・姫草ゆり子の遺書が届くところから始まります。

勤めていた医院の院長の妾として可愛がられていたけれど、世に絶望して命をたつ、と言った文書。けれども姫草ゆり子は嘘の天才で、彼女に掻き回された周囲を、主人公の院長の日記から見るという構成。

下手な言葉を使うと、めちゃくちゃエモい。

好きな本ベスト5入りするかも。